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デザイナーブログ

デザインは最初の案が最も優れている

デザインを数多く出せば優秀であるというわけではない

1つの案件に数多くのデザイン案の提出を要求されることがある。
とりあえず、多くのデザイン案を見比べて最良の案を見つけ出したいのだろうが、選択肢が多くなれば優れたデザインに出会える確率も増えるのだろうか?
選択肢が少なすぎるのは論外だが、たくさん作ることで問題は解決するのだろうか?

最初に思いついたデザイン案が最も優れているという考え方

デザイナーなら一度に何案もデザインの提出を求められた経験があるだろう。
例えば、6案のデザインを求められたら6案すべてに全力を傾けるとは考え難く、すべて優れたデザインにはならないだろう。
それでは、なぜ1案目に考えたデザイン案が最良と呼べるのか?
それは、打ち合わせの情報や提供された資料の内容をまとめ直し、最適なデザインの方向性を考えて最初に作る1案目にそのまとめた内容を落とし込むからである。
当たるも八卦当たらぬも八卦で、やみくもに多くのデザイン案を作るより、多くて2〜3案に全力を注いで良案を目指すほうが的を射た内容になりやすい

デザインで伝えるべき内容や方向性はすでに決まっている

たった1案では選べないばかりか依頼者に不親切でデザイナーとしても力不足を感じてしまうが、必要以上に多くのデザイン案を求める依頼者の意図がよくわからない。
紹介する商品やサービスの情報に最も詳しいのは依頼者本人であり、ある程度の目標や利用者像を想定済みであると考えれば伝えるべき内容や方向性は見えるはずなので、それほど数多くの方向性や考え方を変えたデザイン案が必要だとは到底思えない。
一度に数多くのデザインを作る慣例に疑問を感じることなく従ってきたデザイナー側にも問題はあるが、数多く作れば良いデザインが生まれるわけではない。

選択肢が増えてもすべてが機能するとは限らない

たとえ、1つのテーマに対して様々な切り口が考えられる多面的なテーマでも、凝縮された濃い内容のデザイン案は数案程度しか出ないため、選択肢が増えれば増えるほど優れたデザインに出会えるわけではなく、選択肢が少なくても機能するデザインに出会える機会は十分ある。

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