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How-to

デザインの作り方

自分が身につけたデザインの作り方が誰かのヒントになれば

これまで様々な人と出会うことで、デザインすることだけではなく話す内容や打ち合わせの進め方など、その考え方は人の数だけあることを学びました。
打ち合わせのたびにデザイン全体のプロセスについてPDCAを回して改善を図り、それを繰り返しながら現在の流れや考え方になりましたが、未だその途上であり今後も改善の余地が残されていると感じます。
ここでは20年以上のデザイナー人生の中で確立したデザインの作り方や、経験則として感じた大切な事柄や工夫、考え方などを共有できればと思います。

お問い合わせ編
デザインを初めて依頼する人には不安や疑問を取り除くことから

最初の連絡で依頼者が知りたいのは金額やデザインの流れではない

通常、仕事の依頼やお問い合わせはフォームやメール、電話からはじまります。
依頼者から受ける最初の連絡からは、良くも悪しくも多くのことを学べます。
依頼者が最初の連絡で知りたいことは、料金や工期、作業の流れなどを想像しがちですが、どうやらそうでもなさそうです。

デザインを初めて依頼する人には不安や疑問を取り除くことから

人生で初めてデザインを依頼する95%以上の人が発する第一声は、「チラシを作ってもらいたいのですが、どうすればいいでしょうか?というのがほとんどです。
これは、近所の悪ガキにガラスを割られ、修理業者に電話をするなり
「ガラスが割れたんですが、どうすればいいでしょうか?」
と唐突に話すようなもので、状況や経緯などが一切わからず、結果的に悩むことになります。

当初は「どうすればいい」という表現が何を知りたいのか理解できず、ずいぶんと悩みました。
今でも明確には理解できていませんが、デザインを初めて依頼する人へに書いてあるとおりです。
まず、デザイン料金やデザイン参考例を確認してもらい、他社とも比較してもらう。
デザインをする目的を明確にしてもらい、書き出してもらう。
デザインの作業で必要な情報をしっかりと揃えてもらう
ことをお願いしています。
特に、何のためにデザインを必要としているのか明確でない依頼者が多いため、すぐに打ち合わせをしても時間の無駄になるため、打ち合わせをする前に必要な情報を十分考えてもらう必要があります。
デザインの依頼者から最初に受けた連絡で大切なことは、依頼者が感じている不安や疑問をできるだけ取り除くために、まず何をするべきなのかを明確に説明して安心してもらうことから始めます。

打ち合わせ編
打ち合わせは制作に必要なヒントがたくさん隠れている

打ち合わせシートとICレコーダーで、言葉に隠れたデザインのヒントを感じる

正式に受注すれば、デザイン内容の詳細を打ち合わせします。
遠方や打ち合わせの必要が無ければ、必要な資料やデータをメールで送ってもらいメールと電話で進めます。
通常は細かなニュアンスや依頼者の人柄を知るためにも直接対面して打ち合わせすることがとても大切です。

打ち合わせは制作に必要なヒントがたくさん隠れている

打ち合わせには独自の「打ち合わせシート」や「ICレコーダー」が必須アイテムであり、特にICレコーダーは聞き逃し解消や内容伝達のトラブルを防ぐ効果があります
当初は打ち合わせ内容を簡単なメモ用紙に走り書きしていましたが、後日そのメモを見返すと何の事だかわからずに電話で聞き直すことがあったため、以来ICレコーダーは打ち合わせにおける必需品となっています。
注意点としては、いつでも聞けるという安心感で打ち合わせが注意散漫にならないように、ICレコーダーはあくまで補助的な役割と考えるべきです。
そして、もう一つ大切な必須アイテムに打ち合わせシートがあり、必ず聞くべき項目をまとめた独自のものを作成することで、緊張して聞き漏らすなどということがなくなります。

また、デザインは人やモノ、周辺の環境など様々なものから得られた情報をもとに作成するため、打ち合わせ前には時間を作って周辺を散策するなど「感じ取ること」も大切です。

事前準備編
集めた情報を分解・咀嚼する作業でデザインの80%が決まる

的確に情報を届けるため、まずは情報をバラしてから組み立て直す作業が重要

打ち合わせで得た情報を元にPC上ですぐにデザイン作業を始めたいところですが、まずは打ち合わせの内容や資料の情報などをバラバラに分解し、新たに必要な情報を追加するなどボリュームアップを図り、優先順位を考えながら情報を咀嚼してデザインの方向性を決めます。

集めた情報を分解・咀嚼する作業でデザインの80%が決まる

デザイン作業で大切なことは、打ち合わせの内容や参考資料の情報を箇条書きにしてグループ分けし、順位付けをしてからサムネイルを描くという、アナログ作業に最大限の時間を割くことです。
情報をまとめ直すことなく勢いだけで作成したデザインは、重要な箇所が分かりづらく平面的で情報を並べただけのデザインになりがちです。
また、事前に十分時間を使いまとめ直すことでパソコンでの作業時間を大幅に短縮させることができるため、情報を分解して咀嚼する作業はデザインにおいて不可欠です。

デザイン作業編
残り20%で一気にデザインの完成を目指す

デザイン全体の骨組みを考える作業から、デザインに彩りを与えて肉付けする作業へ

これまでは、点在した情報を集めてカテゴリーに分け、優先順位をつけてサムネイルとして描き出す、いわば基礎となるモノクロ状態の骨組みを作る作業でした。
この段階で全体の80%程度の作業は既に完了している状態で、残り20%でモノクロのイメージに色付けし、骨組みに肉付けする作業をパソコン上で行います。

残り20%で一気にデザインの完成を目指す

練りに練って描き出したサムネイルの内容がそのまま画面上で再現できるのは稀で、パソコンで作業中により良いアイデアやレイアウトの方法を見つければ、臨機応変に変更する対応力が必要です。
これまでの経験上、最初に思いついたデザインが最良のデザインで、何度も修正を重ねるたびにクオリティは落ちていくため、ひらめきは大切です。

デザインソフトの機能性向上に伴い、非常にシンプルな表現から凝ったデザインまで何でもできますが、単純に美しさだけを求めず、内容に沿った美しさが必要です。

ラフ案提出編
デザインは一日寝かすことで違う表情を見せる

勇み足にならぬよう、画面と出力、当日と次日の感じ方や見え方を観察する

デザイン作業の途中や終了時には必ずインクジェットやレーザープリンターで出力し、レイアウトなどを確認・微調整します。
通常のレイアウト確認はインクジェットなど簡易的なプリンターを使い、特に食べ物や人物を扱うデザインでは、しっかりと色調整されている出力センターのレーザープリンターなどを利用して色の確認をしましょう。

デザインは一日寝かすことで違う表情を見せる

ラフ案を提出する場合、十分に時間がない場合を除き 提出まで最低1日は時間をとるようにします。
十分に練られた内容のデザインでも、レイアウトや色のバランスが当初のイメージと違っていたり、思わぬミスをしていたり、作った直後と翌日では感じ方や見え方が異なるからです。
不動産選びと同じように、事務所と家、昼と夜、屋外と屋内など、時間や場所により違った印象を受ける場合があるため、複雑な案件ほど時間に余裕を持ち、何度もしっかりと見直すようにします。
矢継ぎ早に進めたがゆえに、後日仕上がりを見て違和感を感じたことが何度もあるため、出力して確認する作業は非常に重要です。

結論

デザインは準備作業の段階でしっかりと考えることが重要

中には、見た目の美しさだけを評価の対象とする依頼者もいますが、デザイナーにとって大切なことは、美しさを追い求めることやソフトを使いこなす技術ではなく「考える」という作業であり、目的のターゲットへ的確に情報を届けることです。
そして、デザインは常に結果を求められるため、たとえ一生懸命に取り組んで依頼者が納得したデザインでも反響や影響力が乏しければそのデザインは失敗です。
そのためにも、ヒアリングで様々な情報を感じ取り、結果につながるデザインにするために準備作業でしっかりと時間を使い「考える」ことが重要です。

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