情報のやり取りは互いに責任を持って直接担当者同士で行う
子供の頃は感じなかった伝言ゲームの教訓が、大人になって理解できるようになった。伝言ゲームは、最初と最後で答えが違っていく、面白おかしいだけのゲームではない。伝える人間の数が増えれば正確性を失うので、伝達相手は少なくシンプルな内容にすべきだという学びがある。
ビジネスの現場でも、トラブル回避のためには仲介者をなくし、情報の伝達は担当者同士で行うことが望ましい。
子供の頃の何気ない経験が大人になって活かされ教訓となった
小学生の頃にレクリエーションの一環で行われた「伝言ゲーム」。前の席から順に後ろへ言葉を伝え、最後列の人がその答えを発表する単純なゲームである。言葉が長いと間違わずに伝えることは難しく、途中で誰かが聞き間違えや伝え間違えをする。
子供のころ経験したこのゲームが、大人になって役立つとは思わなかった。伝言ゲームの教訓は、長い情報を正確に伝える難しさ、仲介する人間が多ければミスにつながりやすいということだ。
情報をできる限り正確に届けるにはどうすれば良いのだろう?
ビジネスにおける伝言ゲームはミスに陥りやすい
ビジネスの現場では、仕事の依頼者ではなく代理店の担当者と話を進めることがよくある。仕事の規模が大きくなると関わる人間の数も増え、情報の統制も取りづらくなる。
過去、担当者以外の人間が仲介役として参画した仕事が何度かあった。情報の把握や技術的な知識が乏しく、満足に機能しなかった。結果的にトラブルを経験したことで、伝言ゲームはミスにつながりやすく、ビジネスの現場では避けなければならないと感じた。
仕事を滞りなく進めるには担当者同士のやり取りを心掛ける
仕事上での伝言ゲームは極力避けるべきである。トラブルを避ける最善の方法は、仕事の担当者同士が直接やり取りをし、誰も間に入れないことである。たとえ大掛かりなプロジェクトでも、まずは各部門で最終決定者を決める。部門内で情報を集約した後にトップ同士で意見交換をするなど、情報の流れを把握しやすくする。
関わる人間が増えれば確認の機会も増え、未然にミスを防げそうである。しかし、伝言ゲームのように、皆が同じ認識になりづらく責任も分散されやすいため、最小限の人員で構成したほうが良い。また、口頭だけでではなく、必ずメールや手書きの文章など文字情報として記録に残し、トラブルが発生した際に原因がわかるようにしなければならない。