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デザイン関連のおすすめ本紹介


「1行バカ売れ」の書評

書籍タイトル:1行バカ売れ
著者名:川上徹也
訳:
出版社:角川新書
ISBN:
発売日:2015.8.18
サイズ:105×173

5W10Hの法則をマスターすることがバカ売れの近道?

本書のような新書はサイズが小さく持ち歩くのも便利であり、専門書などと比べてページ数も少なく読みやすいのでスキマ時間を利用して読めるのがありがたい。

デザインの仕事は言葉の表現を扱う仕事でもあるため、表現力や文章力について常に興味を持って接するようにしている。

中でもキャッチコピーや比較的短めのリード文で人を惹きつけるような表現はどうすればいいか考えるうちに本書にたどり着いた。

「1行のチカラ」で物事が大きく変わるという事実を、コピーライターである著者が過去の様々な事例を紹介しながら、何をどのように表現すれば言葉のチカラを引き出すことができるのかヒントを与えてくれる。

まず初めに過去の優れた事例を数点紹介した後に、スルーされない文章の要素で最も大切なWhat to sayの5項目を過去の事例をもとに多くのページを割いて解説し、残りのページで残りの要素のHow to sayの10項目について紹介している。

紹介されている過去の事例は有名なものから初めて知るものまであり、読むだけでも知識として十分楽しめる。

著者は本書で、言葉のチカラは大きいが必ず売れる魔法の1行などなく、商品が売れるのは商品の品質やタイミング、販売力、客との関係などコピー以外の関わる要素が大きいことが前提だとしている。

言葉を選ぶ中で最も大切なことは、消費者に対して「自分と関係があると思わせること」で、How to sayよりWhat to sayつまり何を言うかに重点を置くことが大切であると解く。
だから多くのページを割いてWhat to sayの5項目を詳しく解説してくれている。

本書で紹介されている過去の実例やテクニックを読み進めるだけでも学びはあるが、例えば実際に自分が手掛けている商品などを具体的に思い浮かべ、当てはめながら読むことでより理解が深められる。

一度通読するだけでは自分事として捉えることが難しく感じたので、重要な箇所に付箋を貼り何度か読み返すことが大切だと感じた。

本書は文章を書く人はもちろんのこと、デザイナーをはじめアイデアや発想、物事の考え方・捉え方などに興味がある人に適している。

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