Opinion
デザイナーの参考資料室
■TITLE→ こうべ市展 市長賞作品展2013受賞作品紹介の小冊子
■SIZE→ 880×110mm,じゃばら折り
広告を手に取った理由:クラフト系の厚紙の手触りとジャバラ使用のデザイン
広告で参考になったデザイン要素:カテゴリーごとにつけられたおしゃれなページタブ
■この広告を見て感じたこと
デザイン資料として無料で手に入れられる場合、チラシやリーフレットのように1枚ものより、数十ページで構成され装丁まできれいにされているパンフレット類を手に取ってしまうのはなぜだろうか?
デザイン的にはそれほどでなくても、無料にも関わらずしっかりと作り込まれてるからなのか、それとも貧乏性からなのか。
少しエンボスがかった純白の厚紙で作られたジャバラ仕様のこのリーフレットを手に取った瞬間、すぐに持ち帰ろうと考えた。
誰もが持ち運びやすいコンパクトな名刺サイズで、バラけないようにオリジナルの輪ゴムで留められてあった。
そっと輪ゴムを外してジャバラを開くと、日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真、デザインの7部門の受賞作品がそれぞれ見開きの状態で紹介されている。
各部門はそれぞれの色に分けられ、受賞者の名前や経歴などの文章も同じ色が使われている。
単純にジャバラ構造という特徴だけならば手に取らなかったのかも知れないが、各部門の頭文字で示されたページタブの作りに少し興味を覚えた。
小冊子を閉じた状態であればその存在に対して何も違和感を感じないが、一度ジャバラ状に開くと紙面の一部が丸くくり抜かれてあり、その部分がページタブとして利用されていることに気づく。
例えば、受賞作品それぞれをより大きく扱うのであれば、紙面サイズを上げて中綴じパンフレットにするなど様々なアイデアが考えられるが、誰もが手軽に持ち帰れるという利便性を考慮すれば、名刺サイズ程度がちょうどよいサイズ感だったのかも知れない。
第一印象として紙の質感とサイズ感に良さを感じ、ジャバラを開くと気づくオシャレでひと手間かけたページタブの存在に更に興味を惹かれる。