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デザイン例

大人のそろばん教室のチラシ

若返るのは肌なの?脳なの?若返りがポイントの大人のそろばん教室のチラシ

デザインの内容とその考え方

今回は、子供たちではなく大人のそろばん教室のチラシをデザインしました。
子供の頃にそろばんを習った経験がある人たちの間では、未だに「そろばんは子供にとっての習い事である」と捉えがちですが、実はそろばん教育は大人の脳を活性化させ、認知症や物忘れなどの予防に役立つことが知られ、実際にそろばん教育の体験者からも「記憶力が向上した」とか「以前より物忘れがなくなった」などの声が聞かれています。
大人のそろばん教室のチラシでは対象者が主婦や高齢者のため、比較的文章量を多めにしてしっかりと読んで内容を理解してもらうようにしました。
スマホで情報収集する人が増えるとデザインの見た目に惹かれがちですが、年齢層が上がると共にしっかり文章を読む人も増えるため、ターゲットにより表現方法の変化は必要です。

「若返り」という単語を見た多くの女性は、美容や健康による「肌の若返り」をイメージすると思います。
子どもたちに習い事を勧めたりレッスン料を支払うのは大人であり、特に父親より母親のほうが積極的に関わることが多く、日常の関心事に触れる機会も多いと考え、女性が敏感な「若返り」という単語を核にデザインを展開できないかと考えました。
例えチラシを手にした女性が、若返るのが肌ではなく脳であるという事実を知っても、そろばん教育で脳が若返り、認知症予防や忘れ物防止に役立つと知れば、少しは関心を寄せるかも知れず、そのきっかけとして十分機能すると判断しました。

近年では「脳トレ」などの言葉が流行して脳の活性化や記憶力維持に用いられていますがその歴史は浅く、日本珠算連盟のWebサイトによると、そろばんが日本へ初めて伝えられたのが1570年代とされ、ちょうどその頃日本は室町時代から安土・桃山時代ですが、当時の日本人はそろばんを使うことで脳が若返るとは知らず、大人たちが自然とそろばん教育で脳を活性化させていたと思うと不思議な感じがします。

【日本風土記】(1570年代、中国)1570年代、中国。侯継高(こうけいこう)撰。
…中略…
日本語の算盤の発音「そおはん」が載っています。

【引用元:日本珠算連盟(日本のそろばん)】https://www.shuzan.jp/gakushu/history/05.html

パソコンの急速な普及により物事の煩わしさが排除され、すべてに効率化が求められる時代ですが、計算機としてはすでに役目を果たし終え、一般教育からも排除されたような存在のそろばんが、高齢者などの脳を活性化させる一助となっているなら、これを機に古き良きものが見直され、活用されるきっかけになる気がしています。

◎デザインを依頼された経緯とその目的 主に幼少期から中学生までを対象にしているそろばん教室が多い中、そろばん教育には高齢者の認知症や物忘れを予防する側面もあるため、新たに大人を対象とした大人のそろばん教室を新設するにあたり、チラシのデザインを依頼されました。

◎デザインするときにこだわった点 そろばん教室といえば子供の習い事というイメージが定着していますが、高齢者をはじめ大人がそろばん教室で学ぶというだけでも、それなりにインパクトがあるかも知れません。
そこで、チラシ全体のコンセプトを「若返り」にして、特に女性は年齢に関係なく「若返り」という単語に敏感で、たとえ若返るのが肌ではなく脳であっても、その言葉に関心を寄せると思い「えっ!若返る?何が?」と疑問に感じる女性をイメージに使用しました。


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