Works
デザイン例
投資信託の相談内容をチラシに散りばめて共感してもらう
デザインの内容とその考え方
投資信託の集客を目的としたチラシの今回のキーワードは「共感」で、ヒントにしたのはWeb広告のリンク先などで多用されるランディングページの構成でした。
投資信託に関するチラシをデザインする場合、パン屋や雑貨店とは違い専門性が高く誰もが必要とする情報ではないため、デザインで集客に結びつけるのは容易ではないと感じました。
LPのように最初に目にする内容でいかに自分ごとと捉えて読み進めてもらえるかを考え、チラシでは投資信託の相談内容でありそうな顧客の不安を吹き出しにして、共感してもらう狙いから始めました。
投資信託を運用する顧客は、疑問があればすぐに相談できる相手を求めていますが、金融機関や証券会社の担当者に相談すると、顧客が投資に詳しくないと見れば自社に有利な条件や顧客に不利な内容を提示するのが実情であり、この会社が新たに相談窓口を開設したのは、特定の金融機関や証券会社に属さない非常に中立的な第三者としての立場でアドバイスや相談を受けられることを伝えたかったそうです。
チラシでは投資信託で日頃から感じる疑問を散りばめて「相談できる人をお探しですか?」とシルエットを使いダイレクトに問いかけ、気づいていない潜在的な疑問などの発見につなげています。
見出しのQ数を大きくして斜傾させるなどよりダイナミックな表現も考えましたが、業種的にはインパクトよりも信頼感や安心感が重要であると考え、できる限り大人しくしっかりとした印象を与えるようにしました。
潜在的や顕在的に感じる疑問に少しでも反応された方は、詳細を知るために裏面を確認するでしょう。
裏面では、証券会社や銀行へ直接相談するのとは違い、中立的で顧客により近い存在であることを図表などを交えて説明し、店内相談ブースの写真や定期的に開催しているセミナーの様子を紹介することで、信頼性や安心感につなげています。
投資信託など硬い内容のチラシにおける集客は、消費者の気づきを呼び起こして共感につなげ、詳しい内容とともに安心や信頼が持てる要素を盛り込む必要があると感じました。
◎デザインを依頼された経緯とその目的
投資信託の相談窓口を開設するにあたり、新たな集客や来客を目的に投資信託の相談プラザに関するチラシの作成を相談されました。
定期的なセミナー開催や相談会などを開催していることもあり、既存の客以外でポスティングのチラシを見て直接来店してもらえるような新規顧客の獲得が最大の目的ということです。
◎デザインするときにこだわった点
一般的な集客を狙うチラシとは少し異なる投資信託に関するチラシのため、信頼感や安心感を感じられるデザインに気を使いながら、投資信託をこれから始める人や既に運用中の人が感じる不安な相談内容を吹き出しで表現すれば共感してもらえ、少しでも相談につながるのではと感じました。
提供していただいた投資信託に関する資料やネットで情報を調べ、分かりやすい図表と説明を心がけ、少しでも信頼感を高めるデザインを心がけました。

