
ポスティング用のハガキは捨てずに目を向けてもらう工夫が大切


賃貸マンションの定期的な販促物の制作は少なく、広告物を利用して入居を促すことは稀です。
街角にある不動産ショップではチラシ類のほとんどをスタッフ自らが制作し、外部のデザイナーに依頼することはありません。
しかし高級賃貸マンションは特別な存在で、主に日本に住む外国人や要人、富裕層をターゲットにしているため、一般的な賃貸マンションの扱いとは一線を画しています。
主に富裕層が集う場所や趣味嗜好をもとに情報を細分化し、できるだけターゲットを絞り最適な情報を提供します。
中でも、時折起爆剤とも呼べる内容のチラシやDMハガキなどを作成することがあります。
今回のポスティング用ハガキは形状が縦長でかなり厚手の用紙を使って印刷しています。
ポスティングした際に他の投函物に紛れず目に留まり、手にしてもらいやすい工夫をしています。
また、表面の写真を内容と一切関係のないテーマにすることで、一見すれば何の広告かわからず内容を見てもらえるのでは?というもくろみがあります。
一風変わったデザインは人の目を引きインパクトがある反面、通常の印刷物より割高となるため、費用対効果を考えればリスクが大きいのかも知れません。
来場者に手渡しをして説明するような種類の媒体であれば確実に受け取ってもらえますが、ポスティングやDMは一旦手から離れるため、費用を投下するためにはそれなりの根拠がなければ難しいでしょう。
しかし、このような形状のチラシやハガキはポスティングやDMで見かけることが少ないため、マグネットやシールなどの広告物と同じぐらいのインパクトはあると思います。
いずれにしても、広告物の内容やデザインに重点を置きながら、人間の潜在意識や行動を刺激するような表現方法を採り入れ、通常とは違う情報を提供することは大切だと感じます。
◎デザインに至った経緯と目的
周辺の住宅にポスティングする媒体としてハガキを制作することになり、定形のハガキでは目立たず他のチラシと同様に捨てられる可能性があるため、縦長の変形で、しかも厚紙ほどの紙の厚さにして存在感を出すことになりました。
◎デザインするときにこだわった点
従来制作してきたチラシのイメージはそのままに、上品で高級感をもたせていますが、今回はわざと不動産の入居案内のハガキと感じさせないために、表面には全く内容とは関係のないキレイな写真を使用しています。
候補として10点程度提示し、最も反応の良かったこの写真に決まりました。