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デザイナーの理想と現実

この先も印刷物がなくなることはない

PDFの急速な普及は完全なペーパーレス化には至らない

コスト削減や印刷の技術革新で業界に変革が起こり始めた頃、将来的には印刷物がなくなるかも知れないと感じていた。
しかし、印刷やデザインの機会は大幅に減ったものの、無駄をなくして整理されただけであり、数十年たった今でも印刷物自体は残り続けている。

反響薄の折込チラシより安価で広範囲の集客ができるネット広告へ移行

新聞折込のチラシを業種に限って見れば、十数年前のように様々な業種のチラシを目にする機会は少なくなり、主に大型スーパーや家電量販店、不動産など購読者のニーズがありそうなチラシや、学習塾、冠婚葬祭関連など時期的に集中して折り込まれるチラシが目立つ。
日常的にスーパーやドラッグストアなどのチラシは折り込まれる反面、その他のチラシは折り込まれる数が全体的に減少している。
我々デザイナーにとっては、毎週必ず作るような「レギュラー」のデザイン依頼が少なくなったということだ。
以前まで毎週のように目にしていたパチンコ店や携帯ショップなどのチラシでさえ、経費削減などを理由に頻繁には折り込まれなくなった。

一般的にチラシを作成しても費用がかかるだけで以前のような反響も取れなくなり、企業やメーカーが軒並みネット広告を利用し始めたこともチラシ減少の原因かもしれない。
地域内の小さなパン屋さんとは違い規模が大きな企業やメーカーであれば、機能が充実したWebサイトを構築していればそれだけで影響力も大きく、無駄に印刷物を作る必要がないのかもしれない。

急速なPDFファイルの普及により印刷物の将来が不安視された

従来は家電製品を購入すると読みきれないほど分厚い取扱説明書がついてきたが、最近ではかなり薄い説明書、もしくはパソコンやタブレットのように説明書自体が付いていない製品も目立つ。
製品自体の改良により複雑な説明の必要性をなくしたユーザーフレンドリーな製品が多くなり、取扱説明書が必要な人は自由にダウンロードできるように電子版の説明書をメーカーサイトにPDFファイルとして用意していることが多い。
全ての書類が電子媒体に代わるわけではないが、カタログや説明書などは徐々にPDFで提供されはじめているため着実にペーパーレス化が進み、本当に必要な印刷物のみ印刷される時代になってきている。
スマートフォンやタブレットの普及に伴い、新たに出版される書籍なども同時に電子版として提供されているのはすでによく知られている。

PDF化やネット印刷が登場したことで多くの印刷会社が倒産や合併などに追いやられ、オンデマンド化の波に乗り遅れた多くの印刷会社が撤退を余儀なくされている。
業界内で生き残るために他の事業を取り入れる企業もあり、印刷だけでは存続が難しくなりつつあるが、無駄な印刷物を作らず電子化すること自体は良いことであり、時代の流れでもある。
しかし、どれだけペーパーレス化が進んだとしても、この世から一切の印刷物がなくなることはなく、十数年前に感じた不安は今はまったくない。

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