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デザイナーの理想と現実

チラシの作成は紙質がデザインのポイントに

近年では内容の魅せ方だけでなく、その他の要素でもデザインすることを追求している。

近年、新聞折り込みや店舗などに設置のチラシを見ると、従来の単なる「チラシ」という概念を超え、様々な視点からデザイン(伝えること)がされていることに気付く。まさに「伝える」というデザイン本来のメッセージ性が感じられるチラシが多く、特に紙の質や素材、インクの種類や色彩など、素材そのものをうまく利用した表現がなされている。

従来までの伝達方法は、文字や写真などの素材をいかに魅せるかというデザインの方法が主流だったが、視覚で感じるだけでなく、素材に触れることで感じるチラシがあり、制作者の考え方や伝えたいことを紙という素材を通して理解できる。

チラシの素材は、予算の都合で「こだわりがありながらこだわれない」部分のひとつ。

印刷会社で取り扱われている印刷用紙は非常に種類が多く、サンプルなどを取り寄せると今までに見たことがない、あるいはチラシを作るときに使ったことがないような紙がたくさんある。一般的にチラシやパンフレットなど用途により使い分けられるが、需要と供給のバランスがあるため特殊な印刷用紙は非常に高級である。

コート紙やマット紙はごく一般的で、指定がない限りチラシを作成する場合はこれらの用紙で印刷される。例えば名刺でエンボス加工や手触りの良い紙を指定することはあるが、よっぽどのこだわりが無い限り利用しない。それは、こだわりたい思いがありながら、費用対効果を考えるとなかなかこだわることができない部分なのだろう。

印刷物の需要が少ない中で差別化やマンネリ化を打破するためには、最終的には紙にこだわる。

チラシを作成するにあたって、これまでのテクニックや表現方法などが頭打ちになっていることは確かである。そもそも印刷物の需要が少ない昨今、反響が取れるように紙面上で試行錯誤したところで差別化を図るに足るような表現も少なく、多少のマンネリ化も感じる。他に何か差別化を図れる表現がないか考えた結果、チラシの中ではなくチラシの素材自体に変化を求めたのかも知れない。確かにインパクトはあり、内容によっては手元に長期保管する人さえいるかも知れないが、集客という目的が達成されるかどうか未知数である。

自分が取り扱っている「デザイン」は芸術の分野と一線を画し、決めた目的を達成するためにチラシを作成しているため、芸術的な技術や表現よりも実際的で直接的な感覚を大切にしている。しかし、今後はより芸術的なセンスを感じさせるようなチラシを作成していく必要があるのかも知れない。

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