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デザイナーの理想と現実

チラシの効果を最大限に活かす方法を多面的に考察する

利用シーンや手法を考えればチラシは未だに効果がある

チラシは広告媒体の中でも古くから利用され親しみがあり、比較的安価に印刷できるため気軽に使える最も身近な存在と言える。
近年はネット広告の普及や印刷物の減少に伴いチラシによる反響が取れないと感じられがちだが、エリアやターゲットを絞ったりSNSなどと組み合わせるなど、利用次第では未だ有力な媒体のひとつである。

チラシそのものの特徴やデザイン・印刷の考え方、印刷後の利用シーンなどを考えることでチラシの効果を最大限活かせるヒントが隠されているかも知れない。

チラシそのものの特徴から考える

我々が日常的によく目にするチラシは、用紙サイズの違いなどがあっても表と裏の2面構成が基本である。
情報を掲載する場所が2面しかないため、表現方法や見せ方のバリエーションはそれほど多くなく比較的ストレートな情報表現になる
一般消費者は表面の情報に興味がなければ裏面まで見ないので、チラシが利用される場面に関わらず重要な情報や目を引く内容を表側に掲載するのが一般的である。
これは、大切な情報や最低限伝えるべき情報だけは知ってもらおうということである。

広告物は、イベント開催や企業のお知らせなど一方的に情報を提供する広告や、新店舗開店のお知らせなど直接集客を狙う広告など目的は様々だが、全てに共通する目的は広告物を消費者のモチベーションや行動につなげる役割である。
デザインの依頼者はビジネス上の問題や課題をチラシなどで解決したいと考えているため、デザインにより消費者を動かせなければ依頼者の目的も達成できない、つまりそれは失敗を意味する。
だから、依頼者や担当者に対してではなく消費者へ情報を確実に届けることを考え、デザインする前には必ず最終的な利用方法を確認してから掲載内容や掲載方法を検討する必要がある。

状況に応じて適切な印刷用紙を選ぶ

デザインは、掲載された情報だけが表現要素ではなく印刷物全体がデザイン要素のため、印刷用紙の厚さや手触り、風合いなどもデザイン要素のひとつであり軽視すべきではない。
一般的によく使用される印刷用紙は、コート紙やマット紙、あるいはその中間にあたるマットコート紙で、流通量が多く安価に印刷できるため好まれている。
紙の厚さもA4版のチラシであれば70〜110kg程度、ハガキや名刺は135〜200kg程度、スーパーの折込チラシなどは53kgとか58kgなど非常に薄手の用紙が使われる事が多い。

印刷用紙を少しこだわるだけでデザイン全体の印象も変わるため、デザイナーの立場としては印刷用紙を含めた提案をしたいが、印刷用紙に対する依頼者の理解が乏しく内容のみに終始することがほとんどである。
用紙選びの感覚としては、地域一円に対して大量に撒く家電量販店やスーパーなどのチラシは印刷が大量部数のため料金を抑えるべきであり、展覧会のお知らせや多少凝った雰囲気のチラシを少量だけ作るなら内容に合わせて紙の質をこだわるなど、状況に合わせた対応が必要である。
高級感をウリにしながら安価な印刷用紙で安っぽいイメージを与えたり、会社案内に薄い紙を使用するなど印象や信頼を損なわないことが大切である。

利用シーンからチラシの作り方を考える

日常生活の中でチラシをはじめとする印刷物を目にする機会は多いはずなのに、特に興味がある広告以外の記憶が薄いのは、消費者が無意識にこれら広告に接しているかの顕れだろう。
折込広告やDM類、家電量販店や公共施設に置かれたチラシやラック置きのチラシなど、それぞれのシーンで利用されている広告物を客観的に考察することで、意識的に手にしてもらえる広告を作るヒントが見つかるかも知れない。

  • 1.新聞折り込み広告
  • 2.DM・ポスティング
  • 3.公共・商業施設に設置されたチラシ

1.新聞折り込み広告

新聞に折り込まれるチラシ類の現状は厳しい。
まず、新聞の購読者数が減少傾向にあることで企業や店舗も折込自体を控えたり回数を減らすなど、全体的な数的減少が見られる。
いまだ定期的に見られるのは、周辺のスーパーや家電量販店など生活に必要な情報を扱うチラシで、不動産や学習塾、自動車関係、冠婚葬祭など常に必要としない業種のチラシは減少傾向にある。

新聞という媒体は地域限定性が高く、狭域的な周辺地域へのお知らせに向いており、情報内容としては開業や開店のお知らせなど地域密着型の内容で、広域の情報であればSNSやWebサイトへ集約するなど工夫が必要である。
最終的に直接の売上や来店・来場など反応が結果となるため、あらかじめ折り込む地域を絞ってムダ打ちを少なくしなければならない。

新聞に折り込むチラシのサイズは、B4サイズや二つ折りのB3サイズを見かけることが多く、A4やB5などは目立たず見逃される可能性がある。
年末年始のようにチラシの数が増えて目立たない状況であれば、少しだけサイズを拡張して目立たせるなどの工夫で他のチラシに埋もれない工夫をすることもある。

2.DM・ポスティング

ダイレクトメールは特定のエリアや業界団体などへ直接チラシを送付するため、あらかじめ商品やサービスに興味や関心・関連のあるターゲットを絞り込みターゲットに特化した内容を届けることができる。
住所録などを収集して単独で発送する方法の他、商工会議所が行うような抱合せの発送サービスなどもあり、不特定多数を広く狙うのではなく反響が得られそうなターゲットを絞れる商品やサービスに向いている。
ポスティングは広告物を戸建てやマンションのポストへ直接投函する手法だが、近年では防犯カメラの設置やポスティング禁止の建物も増加するなど、以前とは状況が大きく変わりつつあり可能エリアの確認が必要である。

DMはポスティングとは違い郵送などで直接手元へ届けるため比較的内容を見てもらえやすいが、特にマンションの狭い集合ポストに投函するポスティングのチラシは他の大量のチラシに紛れたり一緒に捨てられて内容を見てもらえない可能性が高い
デザインの展開や考え方としては、無駄な情報を削ぎ落としたターゲット特化型のDMと他のチラシ類に負けない目立つ表現のポスティング。
単独で送付する際のDMのサイズは自由だが、抱合せの場合は規定サイズの確認は必要である。
ポスティングは上記の通り集合ポストの幅などを考慮し、ハガキ程度のサイズを基準に邪魔にならないサイズ選びがマナーであり、どうしても大判サイズにする場合は折りたたむなどの工夫は必要である。

3.公共・商業施設に設置されたチラシ

役所や商店街、商業ビルなど不特定多数が訪れる施設には様々な分野の広告物が置かれている場所があり、デザイナーの立場としても情報収集のために度々訪れる。
各施設には情報コーナーなどが設けられたり、棚やカウンターの上に美術展や音楽祭、演劇、各種教室のお知らせなど、地域で開催されている催しのチラシが平積みされている。

通常、設置されているチラシの内容は多岐にわたり、訪れる人の年齢層や目的なども絞り込むことが難しいので、反応率は低いかも知れないがゼロではない
デザイン内容や印刷に関しては事前に設置場所を訪れて雰囲気や客層などを確認してから考え、実際にチラシが設置された後は消費者の嗜好任せとなるため、基本的には他よりも注目されるデザイン内容にするほうが良い。
また、チラシをラックに設置する場合はタイトルを上方に配置したり横型のデザインは避けるなど、ラックの形状を予め確認してからデザインしなければ、タイトルやメッセージが見えないなど思わぬ問題が発生する可能性がある。

すべてを同じに考えず総合的な視野を持つ

消費者への印象や利用シーンを考えずデザインの内容ばかりに気を取られていると、思うような反応は取れない。
最終目的は消費者の反応にあるため、チラシの設置場所を訪れる消費者を想像して設置された他の印刷物との差別化を考え、好ましい印刷用紙や形状を選択してターゲットに相応しいデザイン表現を選択する。
つまり、消費者の行動や利用方法を考えることなくデザインは成立せず、常に逆算して相応しいデザインを考えることが大切である。

チラシの特徴や印刷、利用方法をしっかりと考え、SNSなど他の媒体との連携も採り入れることで反響薄だと言われるチラシの印象も大きく変わる。

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