illustratorを使って実際に仕事で作っている住宅間取り図面の描き方を紹介しています。

illustratorを使った住宅図面の描き方

イラストレータを使えば以外と簡単に住宅図面を描くことができます。実際に、仕事で描いてる大半の方はイラストレータで作成している場合が多いようです。マンションなどの場合はCADという専用ソフトで作成されますが。
最近では主婦や学生さんが小遣い稼ぎに仲介図面の作成をしているそうです。彼らのように詳しい知識を持たない人たちでも、ソフトを動かせれば以外と簡単に図面を描くことはできます。今後お仕事として描くも良し、理想の間取りを描くのも良いでしょう。私が仕事で描いている図面の描き方を紹介しましょう。ソフトを使いこなせるようになればもっと効率的な方法を見つけられると思います。作業の詳細に関してはそれぞれ工夫して自分なりに習得してください。
尚、使用ソフトはAdobe Illustrator 8.0を基本とし、ある程度のソフト操作方法や用語などは既に理解しているものとします。

1.下絵となる元原稿をスキャンして画面に取り込もう!

  • パソコン(Windows,Mac)
  • スキャナー(原稿を取り込む場合)
  • Adobe Illustrator(パソコンソフト)
  • 下絵となる図面のファックスやデータなど
  • 後はあなたの中にあるアイデア

私がお教えする図面作成に必要なものとしては上記のものです。いきなりパソコンを起動して描き始めるわけではなく、まずは下絵となる原稿をデータあるいはファックスなどで手に入れ必要に応じてスキャナーなどによりパソコン内に図面原稿を取り込み下準備をします。(図1)

2.知ってて便利な図面の数字! 基本にする値は910mm

「早速illustratorを起動して描きたい!」とはやる気持ちを抑えて、まずは住宅図面を描くときに必要な数値を覚えておくと作業上非常に便利です。

まずタタミのサイズが実寸で(1,820mm×910mm)であり、イラストレータ上では1/100のスケールとなるため、(18.2mm×9.1mm)で描くことになります。和室が図面中にある場合には畳の数で計算し、それを基準にできますが、和室が図面に無い場合一般的には階段やトイレの幅が910mmで、浴室や洗面質などは1,820mmである場合が多いですのでそれらを基準にしてください。また図面の正確な寸法は壁の中心から中心までで計るようにします。

覚える数値としては、9.1を基準に2倍、3倍あるいは1/2倍、1/3倍した値、つまり18.2や27.3、4.55などですが特殊な形状も考えられますので、詳細は元図面に引かれている寸法線で確認してください。寸法線がなくわからない場合にはこれら数字を組み合わせるか、元図面にあわせて描きましょう。上記の数値や考え方は後々作業をスムーズに進めるためや、人に説明をする際などに重宝しますので、是非覚えておきましょう。

3.早速イラストレータを起動して図面を描いていこう!

イラストレータを起動してまずやることはレイヤー分けの作業です。

図面の要素としては壁や窓、床など共通の要素がありますが、それぞれの要素はレイヤーに分けて編集した方が便利ですし、一度レイヤー分けをすればそれを次々に流用できますので、使いやすいようにレイヤー分けしたファイルを1つ作成しておくことをお薦めします。(図2)
ちなみに私の作業レイヤーは下から敷地→床→壁→窓とか→部品→文字です。

レイヤー分けができれば先程取り込んだ下絵をレイヤーの最下層に配置します。その時、レイヤーオプションでテンプレート表示にすれば、配置画像が指定した濃度だけ薄く表示されますので作業がしやすくなります。(図3)尚、テンプレート表示すると移動する際にオブジェクトの境界線が表示されませんので、レイヤーロックをして動かせないようにするなど気をつけて作業して下さい。

下絵として取り込んだ原稿は常に1/100のスケールで描かれているとは限りませんので、レイヤーに配置する際には長方形ツールで9.1mm×9.1mmなどの基準となる四角形を描き、トイレなどの基準とする部分にあわせて拡大縮小して原稿の寸法を1/100にあわせてください。また、原稿がファックスやスキャンした原稿の場合には縮みなどが生じて正しい寸法で無い場合がありますので、原稿はあくまで下絵として考え、原稿のサイズや倍率等を鵜呑みにしないようにしましょう。

3-1.壁を描いていこう!

下絵をただトレースするという作業ではなく、あくまでも正確な図面を再現するために先程紹介した数値を使用して作業を進めていきます。壁は矩形ツールを使って数値を入力して描いていきます。壁線の幅は通常3mmにしています。(図4)壁厚は窓部品の幅と合わせなければならないため前もって決めておきましょう。

各階の壁を矩形ツールですべて描けたら、各階ごとの壁の線を選択した状態で(オブジェクト-パス-パスのアウトライン)で線から塗りに変換します。その後にパスファインダの合体を実行して線から塗りにした壁を1つの塗りに合体します。(図5)
このとき線の状態で四角形それぞれの隅をしっかりスナップさせていないと、線をまとめて塗りに変換して合体させたときに微妙なずれができてしまい後々修正しなければならなくなりますので気をつけてください。

 尚、バルコニーや階段部分、キッチンのカウンター部分など壁ではない部分は通常白抜き表示されますので、白抜きにした部品を壁でない部分にのせます。通常はその部分の壁をコピーして線をつなぎ塗りを白に変更した後に壁の上にのせて対処します。初めのうちはなれないため壁でない部分も壁にしてしまうことがあり、線を塗りにしてから気づくことがありますが、その場合は不必要な部分を選択して壁を取り除くしかありません。

3-2.床を描いていこう!

次は矩形ツールを使って床を描いていきます。初めて図面を描く場合には素材自体がそろっていませんので、一部屋一部屋作成していくしかありませんが、次からはファイルを流用することができますのでそれぞれの素材をコピペするだけですみます。

まず床を描く基準となる線(スナップさせる外線)は壁レイヤーからパスを複製してガイドに変換しておくと、描いた線がそのガイドに吸着するのでとても便利です。また、複製した後は壁レイヤーをロックしておき、むやみにずれたりしないように気をつけましょう。各居室に対して床を描いて色を入れたりテクスチャを貼ったりすれば、段々と図面の雰囲気が出てきます。お手持ちのテクスチャや自分で作ったパターンを使えばアイデア次第でより良いものになります。白で表現したい部分であっても、必ず各スペースに色を入れるようにしていろ抜けなどの事態を未然に防ぐようにしましょう。(図6)

3-3.各種素材を配置していこう!

 壁を描き、床を貼るとそれなりに間取りっぽく見えてきましたね。後は窓関係や家具、植栽などの各種素材を配置していくことにします。配置する各種素材に関しては無料 素材のダウンロードのページからダウンロードしたり、ご自分で作ったりして配置していきます。窓に関して簡単に種類を紹介しますと、片側だけ開くことができる片引き扉や両方から開くことができる引き違い扉、固定されているFIX窓、クローゼットや浴室に使用される折れ戸、あとは引き戸や親子扉などがあります。(図7)

先程の壁レイヤーからコピーしたガイドの線を利用して下絵の図面を参考に窓を配置していきましょう。階段の線や形状は建物によりそれぞれ異なりますし、建物によっては階段下に収納を設けたモノもありますので、それぞれの建物によって変更してください。車や植栽、ベッドなどの素材をそれぞれの位置に配置していきます。図面用に配置する素材は真上からの表現になるため表現に限りがありますが、ベッドの柄や机の上のモノ、トイレ・洗面・浴室などの形状やデザインなどを凝って他との違いを表現してみるのもおもしろいと思います。
あとは各居室に文字を入力していきます。文字の表現だけでもイメージが変わりますので英字フォントや日本語フォントでイメージを変えてみましょう。

4.完成、そして色んなバリエーションを作ろう!

ここまでの作業で一般的な図面の作成はほぼ完成となります。より完成度を高めるために、各素材のズレや色の配置ミスなどを拡大しながらチェックしましょう。最初は図面を読みとることが難しく、時間を費やすことが多く完成までに何時間もかかりますが、作成経験が増すと1時間から1時間半程度で仕上げることが可能となります。そうなってくると同じ間取りだけでなく壁の幅や色、家具のバリエーション、床の色などを変えてみたりしたくなりますのでみなさんも色々なバリエーションの間取りを作成してみてください。

図面下絵(図1)間取り図を描くための下絵を用意しよう!
イラストレータのレイヤーパレット(図2)レイヤー分けはグループごとに分けよう!
イラストレータのレイヤーオプション(図3)取り込んだ下絵を配置してレイヤーオプションでテンプレート表示にすると、配置した画像が指定した濃度で表示されるので作業がしやすい。
長方形のツールオプション(図4)間取りの壁を描く際にはペンツールなどではなく長方形ツールで数値を入力して描いていきます。
パスファインダパレット(図5)パスのアウトラインで線から塗りに変換してパスファインダの合体を実行してくっつける。
バックでも色を入れておこう(図6)広告などに使用する際には白を入れておかないと下地が見えてしまう。
窓の種類を知ろう(図7)図面に使う基本的な窓の種類です。最近は特殊なモノもありますが臨機応変に対応しましょう。

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